nanoPVD-S10A
高真空
堅牢なチャンバー・高真空排気能力
到達圧力 5x10-7mbar
高真空環境は真空薄膜の品質を決定する大きな要因となります。真空チャンバーの品質・能力・機密性・真空ポンプの性能などに依存しますが、nanoPVDではどの要素にも妥協を許さず、最高のクオリティを追求した設計となっております。
nanoPVDでは堅牢なSUS304チャンバー、85L以上のTMPを採用しており、操作が開始できる設定値5x10-5mbarまで10分以内、又5x10-6mbarまで約20分で到達します。
高精度圧力制御
APCコントロール
自動圧力調整機能
APC(Automatic Pressure Control):キャパシタンスマノメータの出力信号でMFCガス供給量を自動PIDループ調整し、高速かつ正確にプロセス圧力を自動制御します。
高真空を維持し、さらにガス流量を調整する難しい作業も数秒で完了します。
・MFC流量を設定
・Pressure setpointの値を設定
・Pressure control, Pressure control ATを押すと、数秒で自動圧力調整します。
(*手動調整されたい場合は、Manual Controlで手動制御できます)
プロセス圧力モニター用には『ワイドレンジゲージ』(大気圧~10-7pa)、圧力制御用には高精度『キャパシタンスマノメータ』(0.1TorrF.S.)を採用。マスフローコントローラは最大3系統(Ar 50sccm, O2 10sccm,N2 10sccm)。流量・圧力設定値など、全ての操作はタッチパネルHMI より行います。
多機能
プラズマスイッチングモジュール
プラズマ電源・カソードの組合せを自在に設定
IntelliDep - Manual Control - Deposition Control
スパッタカソード x 最大3(RF, DC兼用)、MFCガス系 x 最大3系統。
制御システムに内蔵する独自の「プラズマスイッチングモジュール」で2電源を自在に3カソードに分配、設定は7inchタッチパネルから行います。
設定画面には設置している電源の設定が表示されます。写真では、DC電源、RF電源各1台を設定している装置の場合の設定画面です。DC電源2台の場合は、DC1 PSU% - DC source ID, DC2 PSU% - DC source IDとなります。
Manual Control→Deposion Control画面から、DC ID、RF IDそれぞれに1から3のカソード番号を入力するだけの簡単な設定。これだけで設定完了です。
3カソード, RF/DCの組合せにより応用の幅が広がります。
連続多層膜・2源同時成膜
Co-deposition sputtering
「プラズマスイッチングモジュール」による自在な電源-カソードの組合せにより様々な多層膜スパッタができます。又、オプションの「同時成膜モジュール」により、2電源・2カソードの同時成膜が可能となります。同時成膜の組合せは2種類:RF-DC,又はDC-DC。合金・化合物スパッタ膜などの実験に活用いただけます。
傾斜ステージ
S10A用 4inch傾斜アングルステージ
ターゲットからの入射角度を調整
傾斜調整角度90°(手動角度調整)ターゲットから放出される材料の基板面の入射堆積角度を調整することができます。
*傾斜ステージ設置の場合、共有できないコンポーネントがあります。詳しくは当社までご相談下さい。
IntelliLink
Windows PCリモートソフトウエア
システムライブモニター・レシピアップロード/ダウンロード
nanoPVDとUSBケーブルで接続。Windows PCで装置の運転状況(成膜電源状態/シャッター開閉/ヒーター/回転などの成膜ハードウエア運転状態確認)、プロセス圧力・MFC流量・をリアルタイム確認、装置からレシピダウンロード、PC側でレシピのオフライン作成/アップロード、データエクスポート(csv, txt)などができます。
マグネトロンスパッタリングカソード
S10A用 MAG-2inch
高性能・取扱が容易なマグネトロンカソード
MAG 2inch for S10A
メンテナンス性に優れたマグネトロン式nanoPVD専用スパッタリングカソード。ターゲット交換は数分で完了、扱いやすく作業効率向上に寄与します。
nanoPVD-S10Aでは、高精度APC制御によるプロセス圧力調整機能とガス放出ノズル位置をチャンバー側で微調整できる為、MiniLab用カソードの傾斜ヘッドなどの機能を省き簡略化された小型・シンプル構造となっております。
- ターゲット径 Φ2inch(50mm)
- 厚さ 2~6mm(*磁性体ターゲットは1~2mm)
【ターゲット交換作業手順】
- ダークスペースシールド(外シールドケース)を外す。
*厚さの異なるターゲットに対して設置高さを調整できる様、3段階の深さの切り欠きが3箇所あります。 - クランプリング:4箇所の六角ネジを外す
- ターゲットを設置
- クランプリング、タークスペースシールドを取付ける
以上で完了です。